17才の君
遊佐




 *
不意に季節が変わった気がしたのは、強い陽射しのせいなのか

ピリピリと肌に刺す光束ねた空は昨日と別人の顔つきで
僕に微笑みかけて来た
昨日迄とは違い
灼熱を僅かにこめて笑いかけて来る

風が吹く度に成長し続ける君は
何時の間にか
僕を置き去りにしていたりする

まるで
季節の道先案内のように

ゆっくりだとか、とどまることを知らない


 *
僕は、ただ空を見上げては感嘆にまみれ息を詰まらせて苦笑い

そんなにね、元気じゃないんだよ
身体がね、ついて行かないのさ

だから
だから僕は、此処にとどまって見送ろうと決めた

あの青空の端っこに消えて行く雲と
くたびれた身体の脇をすり抜けて行く風と

まだ17才の若く気まぐれな君を





自由詩 17才の君 Copyright 遊佐 2009-06-05 11:48:43
notebook Home