『エンドーラ・デイズ』
Leaf
逆巻くバイアス アーニーの純心は
どう仕様もないほど眩しいくらいで
蹴散らかしたとして 何の不義もない 生まれたからには透明で
あの鉄塔によじ登って 空を浴びるんだ
見違える街並みを 僕の宝箱の中に入れよう
溢れ滾るその行動の飛沫は
今に震える感情の培養だとして
事なかれと跨ぐ雲 何の疑義もない 放浪した午睡
あの鉄塔に駈け上がって 雲を浴びるんだ
甦ると過信して 僕の宝箱の中に飛び込むんだ
随にそよぐ風さえも避けるように
傍観は焦心を掠めるよ ギルバート
飛行挺に見立てた雲形も 弄るだけのような気がして
ただ悪戯に触れるだけなら 放ってくれ 紙袋の底のほうから
片田舎の食料品店の棚に隠れても アーニーの両極端な振り子
ぶれる羅針盤に折れそうな舵 沈没しかかったグレープ号という舟艇
糊塗すれば 余りの逃避に 既視感にすら見舞われる始末
空も無駄で 海も無駄で
ネオフォビアの媒介を 彼とする口実にしないよう自己暗示
時折 悲劇を演じて 喜劇的に転嫁する
モスキート・トーンで囁く 潜在意識に感謝したりして
さすれば気構えて どのバイアスにも
堪え得る試練洗礼 真正面から受けましょうと
亡き母の姿を重ね合わせたら
ベッキーだけが何もかも強くする抱擁を持ってる
ベッキー、ベッキー、ベッキー
そうか ただの通りすがりか
限りある夏の日差しは泡沫
彼女の聡明なヒカリを以てしても
それでもギルバートの焦燥 癒えないのかな
また来年の夏、アーニーと此処エンドーラで待ってるよ
〜ギルバート・グレイプに魅せられて