元々
私はワタシという
貴方はアナタという

混じり得ない表層


どうでもいいような
どうしようもないような
有象無象に惑わされるくらいなら
纏わりつくような煩わしさに浸かった日常を祓い
上っ面の美辞麗句の吐き溜め
欺瞞だらけの皮膜から
突き抜けようと
飛散した魂の欠片みたいなものを拾い集め
宇宙（そら）と繋がるタブレット噛み砕くよ

喉元流れ落ち
過ぎれば
角膜スパーク
皮膚感覚ショート
誘（いざな）う道程に酔いしれ
胃に辿り着いたなら
酸性雨にでも塗れよ
いとおしく　勇ましく　さり気なく
融解を始める

粘膜に溶け往き
脳幹に染み入る
脳みそ融解達し
僕の伝達物質が運んでくれる

腐っているのは誰かも
爛れているのは誰かも
誰かれ構わず振る舞う愚かさやら
何もかも
知りたくもない真実が見え
お前はオマエじゃない、と
諌め慰められる
そんな弱さよ


《《《《《《融解タブレット》》》》》》
　　　　　　
　　　　　　刺刺しくても

＋＋＋噛み砕く
　　　　　　＋＋＋噛み砕く
　　　　　　　　　　　　＋＋＋噛み砕く


それが輪廻とかいうなら
涅槃行きのタブレットでも飲み干してやる

愛なんてそんなもんだろ

灰贐と化した後は
互いに
互いの燃えカスを
擦り合い飲み干すだけ

燃え尽きて尚
沁み入る筈が
混じり得ないなら尚更
散って大気の塵となり
傍に居る優しさに安堵するほどにまで

∞∞∞噛み砕く
　　　　　∞∞∞噛み砕く
　　　　　　　　　　∞∞∞噛み砕く

《《《《《《胚胎への回帰》》》》》》

　


　　　　　　　BGM：NIRVANA／Pennyroyal Tea