ずらりとした足跡、窓ガラスの雨垂れの音符
ホロウ・シカエルボク
ティーンエイジの
幼すぎる
炸裂のような
雨が
降り続き
街は
幾分
リズムに
傾いている
俺は
窓枠に張り付き
軟体動物のように
移動する
まばらな
ヘッドライトの
行く末を
探して
仮舗装の
道路を
大陸に見せかける
一筋の
水の流れ
新しい国と
認定したかったが
名前が
うまくつけられなかった
どうせ
明日には
消えてしまう
国だけど
ずらずらと
ガラスを這う
感情のナメクジ
いつか渇く
世界で
干からびるのを
待っているだけなのか
網膜に
張り付いた蛾
瀕死の生に
宣告は必要なのか
来るべき時を
見据えてくれよ
眠れなくても
受け入れることは容易いから