何度もその名を

やがて雨が降るというとき

そんなとき
一度終れたらいいな、と思う。

魚になりたがっていたからといって
皆が皆、
魚になれるわけじゃない

でも、それでも充分

幸せそうだったよね

―特に晴れていた日、とか。


誰がなんて思っていたのかは
結局のところ誰にでも解る

同じようで同じじゃない

けど

この世に完全に違うものなんて
ほんとは何もない

それを構成する元素は
おそらくあれを創る要素


だから何も、悲しまなくていいんだよ。
喜びも少ない事実だ。


昔投げかけた意味の無い名前は

アイザックが正しければ
後頭部にぶつかるのだろうし
そうでなければ
違う科学者の名前で
どこかの宇宙に届くんだろう


そしてまた戻る―生まれた日に。


何度も呼びかけるから

眠たくなってしまう
目に見えるもの全てに名前がある
そんな変な世界なんだ
主語なんかなくても
名前が溢れている。

だから遊ぶ。


小さい子ども。


星と名前。


それが全部だ。



何度もその名を呼んだ―正確には呼ぶしかなかった、のだけど。


それでも
それほどには変化しない


その連続だよ。全部。










自由詩 何度もその名を Copyright  2009-05-26 22:19:51
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