深紅のイチョウが

月夜の湖に鮮やかな

色彩を描き出す

底の見えない水溜まりに

興味本意に足を突っ込む

そのまままっさかさまに

落ちていずれ反対側にたどり着く

いずれにせよ

人々の落し物は物だけではなく

感情や気持ちさえ

ボロボロと落としていた

忘却を望んでは

ネオン街から飛び出しけど

それでも頭にのこるのは

ホテルの貪欲のピンク色

さすがの僕でもそれでも

どうにもできないのは

その公式が理解できないから

無人島では人類が足をださないから

自由な世界が広がります

白と黒の相反する色は

鍵盤に載せられて

美しい音色をかなでる

なぞなぞに必死で足りない

頭で知恵を振り絞っても

答えなどはなからなかった

それでも悩み考えるのはそこに

誰も知らない答えがあるから