懲りない麺々
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そば屋のラーメンってさ、そこら辺でムダなプライド掲げてるラーメン屋より美味しい気がするのは気のせいかなあ。

実家の隣駅にある麺屋へ行ってみた。BGMがずうっとBEATLESのお店だった。
滅多に来ることはないので、折角だからと店の名前の付いたラーメンを注文してみる。8百ナンボ。
そしたらラーメンにかき揚げが乗っかってきてさ、これまた珍しいなと思いながらズルズル。
結論から言いますと、『ラーメンにかき揚げは合わない』と言うことですね。
かき揚げの周りが見事な和風出汁めんつゆフレーバーでさ、ま、当然好みもあるでしょうけど、
かき揚げ食いたきゃそばかうどんで食えばいいじゃんて感じでしたね。
発想的にはやきそばに粉チーズとかタバスコとかってノリなんでしょうかね。
安易過ぎる。アンイ過ぎるぞその発想。アイーンってそりゃオレだ。

住処の近くにあるお気に入りのラーメン屋で食券を買おうとしたら、
お笑い芸人が揶揄するような、HIPHOPテイストの典型的なヤンキーカップルが購買中だった。
さんざん迷った挙句、二人とも大盛りを注文した模様。大盛りって結構な量だけどな。
まあ若いからイケるのかなあなんて思いながらガラの悪い二人を天然記念物を見るように眺めてしまった。
ある意味伝統文化であるからして、脈々と受け継いでいかれるものなのだろうナと。

ソイツらは麺の固さや油の多さ、味の濃さもリクエスト出来ると聞いたとたんに、
出来ることは全てやりたいようで事細かにリクエストをしていた。ついでにビールと餃子も注文していてさ、豪勢でいいなあなんて。
程なくしてお待ちかねのラーメンが届くや否や、男のほうがソレわざとなんじゃねえのか?ってくらい物凄い音を立てて麺をすすっていた。
ズッパパパパパッ!ズズッズッパパパパパッ!!

まあそんなこんなで色んな人がいるなあと思いつつボクも自分のラーメンをいただきまして。
そしていつも通り美味しく完食し、店を出ようとそのカップルの後ろを通り過ぎようとしたらさ、
二人揃って大盛りの麺の多さにうなだれていてさ、無言で完全に目が虚ろになっていて笑えた。
麺を流し込む為に水飲んでんだけどさ、ビール頼んでんだからビール飲めばいいのになあ。
そんな二人にボクは心の中でポルコ・ロッソVOICEを使い、残すんじゃねえゾ、坊や。とつぶやいてから店を後にしたのです。

たくさん食べて大きくなんなさい。
色んな意味で。
もうスグ暑くなっちまうゾ。


散文(批評随筆小説等) 懲りない麺々 Copyright BOOKEND 2009-05-20 14:38:33
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