『襤褸衣を纏いし蚤の粛正』
Leaf


襤褸衣の縫い目と縫い目の境界が我が棲み家

着床した蚤は残寒に身震いをした



踏みにじってやる、とな



凄惨な怒号が飛び交う沼

対岸で抱腹する風見鶏

躍起に探究する物質支配者

両輪あっての原理論に頷く鹿威し




皆々様
我れが虚勢に酔った心の臓はフラジャイルで御座いい

寄ってって集ってって

つんのめって打ちのめして頂戴な




さはあれど

嬲り嬲られたとて

従容として構えてみせる


そうだ

首上を働かせる前に

先んずは首下から始めるとするか



そうして最期の残灰にこそ見出だすであろうから



さて、絹衣の傷みを我が身震えた所以にして

できた鏃の切っ先が鈍るまで

左胸の瘡蓋ひっぺがすどぉ





BGM:GO!GO!7188/フタシカタシカ


自由詩 『襤褸衣を纏いし蚤の粛正』 Copyright Leaf 2009-05-19 20:42:00
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