Hello My Darkness
麻生ゆり
夜眠ろうとベッドに入ったら
私の口から黒いエクトプラズムが出てきた。
こんにちは、私の闇よ。
君に会えて実に嬉しい。
どうして君が
銀河の中心に位置するという
ブラックホールのように
私の心の内にいるのか知りたいよ。
*
空虚。
それは空虚。
ドーナツのように中心に穴の空いた中に
確かに君がいる。
私が死んでも心は失われないから
やっぱりぽかんと空いた私のそれに
君が確かに存在している。
何が目的なのかい?
光と影はセットなのに
君に相方はいない。
闇はいつでも独りぼっち。
だから相方を求めて君は私の心の中に潜み続けているのか?
私は君にひきずられて
ぼろぼろになって
それでもなお君は求めたがる。
本当に寂しいのは私なのか君なのか?
*
いっそ君と友だちになれば
いつの日か私たちは救われるのかもしれない…。