『グレアを聴きながら蒲公英の行方を想う夕立ち』
Leaf



1)
アスファルトの裂け目から
木漏れ日浴びたいが為
懸命に掬おうとした


どこにいたって
どこにいたいんだって


所詮 澆季なんだし
渡世 猟奇なんだし


地味に育ってきたんだよって
理性押し殺したんだよって

雑踏に紛れて
雑草に混じって暮らした


お前は飄逸なんだってさ
底の方から見上げたらどうなんだいってさ


行き交う人達の
笑い声や泣き顔の一部始終を見たことあるのかい


白い綿帽子飛ばそうぜ
もういいだろう

そりゃ切羽詰まってんだって
そういうなよ


嗚呼 FLY いたぶるなよ
嗚呼 CRY 鼓舞するなよ


饒舌なら壊死
劣悪なら瑕疵




2)
ガードレールの隙間から
五月雨浴びたいが為
懸命に覗こうとした


ここにいたっけ
ここにいたいんだっけ


自称 寵児なんだし
余生 放棄なんだし


無為に巣立ってきたんだよって
素性隠し通したんだよって

雑踏に塗れて
雑草を貪って過ごした


流行りは後逸なんだってさ
蘆の先から見渡したらどうなんだいってさ


頗るお人好し
笑い皺や泣き黒子の位置確認をしたことあるのかい


白い綿帽子飛ばそうぜ
もういいだろう

そりゃ切羽詰まってんだって
そういうなよ


嗚呼 SLY 見透かすなよ
嗚呼 TRY 自嘲するなよ


騒擾なら筆舌
盛(生)者なら必滅




〜Grapevine「Glare」を聴きながら歌詞調でした。




自由詩 『グレアを聴きながら蒲公英の行方を想う夕立ち』 Copyright Leaf 2009-05-16 18:59:31
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