甘い香り
吉岡ペペロ

五月の夜の石畳に

月の色のような店の明かりが

ぼくはひとりで歩いている

ツツジの緑の甘い息を

幸福でも嗅ぐように聴いている


あれはどこだったか

手をつないで歩いていても

見えなかったあれは

あれはどこだったんだろう


五月の夜の石畳に

月の色のような店の明かりが

ぼくはひとりで歩いている

ツツジの緑の甘い息を

幸福でも嗅ぐように聴いている


自由詩 甘い香り Copyright 吉岡ペペロ 2009-05-09 20:20:19
notebook Home 戻る