風の中のミィ
三之森寛容

風の中のミィ

押し潰されそうな
小さな体を
必死に支える
可憐な笑顔

憶えているかな
丸く小さな影
ただ泣いていた
小学校の下駄箱を


風の中のミィ

一瞬でアイドル
みんなに愛されても
素知らぬ態度に
少し嫉妬したよ

憶えているかな
そっと震えるベッドへ入り
あたたかくしてくれた
寒い夜を


風の中のミィ

いつも独りで
窓の外を眺めてた
ずっと求めていたんだね
広い世界を

憶えているかな
嫌がる手をとり
遊び回った
まやかしの遊園地を


風の中のミィ

賑わいを取り戻した
街の中
あの頃の君に良く似た
迷子の姿

憶えているかな
失われた1年
玄関先で佇む
キミを濡らした時雨を


ミィは風の中
天高く
ミィは風の中
しなやかに
ミィは風の中
軽やかに

優雅にダンス

暇を持て余す
木の葉も
舞い踊り踊る


風の中のミィ

こっちへ来て
もっとよく
みせておくれよ…


自由詩 風の中のミィ Copyright 三之森寛容 2009-05-05 12:06:23
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