五月の音楽
瀬崎 虎彦
バスドラムを踏みすぎて
ブラッドベリィはくたびれた
チャーリー・パーカーが着くころには
心は真白い駅舎の中
誰も悲しい夢を見ない
あるひところの黄金時代を
取り戻そうと音楽は
五月の虚空に冴え光る
ラバーソールで忍び寄る
冷たくタイトなベースライン
あとはただ声を待っている
幸せと不幸を夢見る声を
自由詩
五月の音楽
Copyright
瀬崎 虎彦
2009-05-03 00:35:10