着信拒否
佐々木妖精

ぼくの部屋にきみはいらない
きみの部屋にぼくはいらない

そう いくら距離を保とうとしとても
君はまだ飛び道具を使うし
君は僕の煙を避ける
週末が億劫で 眠くて眠くて仕方ないんだ
どうせ撃つなら 寝ている時にしてくれないか
これ以上 さめたくはないんだ

銃があるから歩み寄れないのか
歩み寄れないから煙草があるのか
君との距離を保つのに
火種を幾本も床に置き
布団から一歩も動けない
不意に覚めるべき眠気すら失い
夢伝いに部屋を出て
外から眺めた窓は黄ばみ
声をかけても顔を曇らせ
指を当てても泣くばかり

ぼくの部屋にきみはいらない
きみの部屋にぼくはいらない
だからもう きみはいない


自由詩 着信拒否 Copyright 佐々木妖精 2009-05-02 19:05:18
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