うりずん
依
目の前が滲んで
晴れた日が怖くなった
何でもいいと思っていたけど
やっぱりそれじゃ
上手くいかなかったよ
雨が、降るのを待ってる
見るもの全て
あんまり輝いてるもんだから
青空の下では
泣けなかったよ
理由が、必要だと思っていた
この瞬間だけでいい
流れても、いいですか
春が行ってしまったあとに
夏がやって来るまえに
南から来る風が
くるりと一度輪を描くように
燃えるような花を咲かせるために
そのために生きると
もう決めているから
水が大地にしみわたり
命がうるおう
うりずんの今に