雨女雨男
蝶澤

気の滅入る私と
居なければならぬ君と
優しい冷静さと
鬱陶しさ



外から雨のにおいがする部屋で
ひとり君の不幸を思う


雫が奏でると強くなれるから
君も私も
雨を呼ぶのだろう

泣くのは渇いた晴天


私はどこまで
信じられるだろう
信じてるかもわからないけど

感性で生きていく
これからも



闇に剥がれていく壁
君の上がる口角も
私のゆるむ目元も
黒きレースの魔法

そこに音楽が産まれ
墜ちていく

幸福に


雨に濡れ
下がった体温の低さが



自由詩 雨女雨男 Copyright 蝶澤 2009-04-26 15:49:27
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