雨の披露宴
吉岡ペペロ

きょう友達の披露宴があった
二十年来の友達だ
数字にすればそんなに経つのだ
東京はあいにくの雨降りだった
みんな大人だからスピーチで触れるひとはいなかった
友人代表でスピーチをしたけれど触れなかった
市ヶ谷のお堀りの木々が柔らかく燃えている
新緑は雨のなかで燃え上がることを伝えたいと思った
新郎の友人で構成されているテーブルは
会社の仲間たちでほぼ占められている
二人だけそうではなくて彼とは楽しく話せた
四ツ谷でデザイナーをしているそうだ
彼は中高の友達で
こっちは大学以降を受け持っている
みんな成長しているんだと思う
誰も置いてけぼりなど食らっていない
外は雨が強くなっていた
3時から始まった披露宴はもう佳境だ
市ヶ谷のお堀りの木々が柔らかく燃えている


自由詩 雨の披露宴 Copyright 吉岡ペペロ 2009-04-26 00:51:53
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