スアード
舜月


 スアードは美しい娘
 両親もかわいがる一人娘
 だから なにひとつ不自由はない
 一人の若者がスアードに首ったけ
 「もし 君が死んでも教えないで そうと知ったら 僕も死ぬから」

 スアードは彼に笑って云った

 「死ぬ気はないわ 都へ行ったら鏡と櫛と化粧品を買って来て」






自由詩 スアード Copyright 舜月 2009-04-22 23:09:46
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