めめ逃走
佐藤真夏

よく懐いていた
私の魚
ひとつ ふたつ

朝が夜に被さるときの
ゆらり
揺れる空気に気付いて
泳ぎに出掛けました 

 (吸って) (吐く)
繰り返して
 (吸って) (吐く)
繰り返していく

万が一 となりと連動してしまったら
この深海の淵はどうなる
ぽこり
ぽこりと
盛り上がっていくのだろうか
手の平に指が生えて
敏感さを増したときのように


自由詩 めめ逃走 Copyright 佐藤真夏 2009-04-21 20:45:43
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