Heaven's hell
ロリータ℃。






優しい君は
別れを告げて少し泣いた
困った笑顔で頷く私に
強いはずの君は泣いた




蘇るのは
初めて手を繋いだ夏の終わりの秋の始まり




気付かれないため息がふわりと舞ったあの夜に
君と私は二人ぽっちな気分で手を繋いでひたすら笑った
あの時から見えていた終末は
予想以上に早くきた
この上なく確かな重さで




今日彼女に永遠を誓ったその唇で
君は私に愛を告げた
真新しい銀の指輪がはまったその指を
生温い涙が汚した





大丈夫大丈夫と唱えていれば
うまく私に戻れる気がした
あの日二人で歩いた歩道を
今は間違えないよう下を向いて歩いてる




うまく一人に戻れるように
大丈夫大丈夫と呟きながら










自由詩 Heaven's hell Copyright ロリータ℃。 2009-04-19 07:18:21
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