ナノ
依
見えないものに
僕らは希望と名づけることがある
風に混じる木の匂いに
少しだけ笑うことを思い出すみたいに
十億分の一
あまりにも無防備な
僕らの想像力と
精神が生み出す、夢みたいな明日
希望と絶望は似ているけど
僕は笑わない
たとえば世界がどんなロジックを選んだとしても
失くしたくないものが
たくさんあるから
僕は明日の僕に願う
どうかこの見えない何かが
十億分の一の
柔らかな幸福でありますように
自由詩
ナノ
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依
2009-04-18 13:10:57
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