あいつ
FUBAR
そこにぴったりとはまっている
高々に
自傷癖を語る姿
喜々として
薬名を羅列する姿
底からすくいあげることに疲れ果てていた
何より腹を立てていた
隠すのが遅れ
本音のしっぽを捕らえられる
浴びせられる涙と罵倒とコーヒーと水と灰皿
ただうつむいてやりすごした
その痛みもその哀しみも大量消費されている
その他大勢と区別がつけられない
特別が欲しいのなら
義務感に燃える写真家にでも撮ってもらえばいい
どうして
お前は言う
どうして
俺は呑みこむ
消えればいい
もう
消えてしまえばいい
お前じゃない
お前のじゃない
あいつのだ
あいつのをもう見たくないんだ
埋めなくちゃいけない
暗く深いものを
もっと暗く深いものにしなければいけない
無数にうごめく先達は
果たして快く迎え入れてくれるだろうか