超躊躇
あ。

ゆびさきは
そこで動くのをやめてしまった

あと5センチ
だけなのに
どこまでも遠く

つまさきは
石ころさえも蹴飛ばせなかった

当てることが出来たら
振り返ってくれるかと
思ったのに

後ろ姿が
どんな言葉よりも雄弁で
ぼくの身体の
全ての機能を麻痺させ

こころが
さっき蹴飛ばせなかった石ころに
つまづき転ぶ

痛くて
はがゆくて
それでも
顔を上げる勇気がなくて
こおりつき
躊躇する


自由詩 超躊躇 Copyright あ。 2009-04-15 18:38:03
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