雨に消える
ヒロシ

遥かここまでやってきた

僕は僕を忘れそうになって

雨の中
立ちすくむ

胸に渦巻く想いを
吐き出したくて
葬りたくて

だけど言葉が足りなくて

そしていつも
恋にすがろうとするけど

今の僕は
君に届くだろうか


優しい笑顔は
僕のものではなくて


その笑顔がそばにあれば
もっと強くなれそうなのに


打ち寄せる波のような
したたかな痛みは

月の光さえ
雲の向こうへ隠す

僕はこの夜に

何を叫べばいい?


自由詩 雨に消える Copyright ヒロシ 2009-04-14 23:54:19
notebook Home