さようなら さようなら
瀬崎 虎彦
真昼に背伸びする
僕達の忘れ物が
緑のてのひらを
ひらひらと泳がせて
人の歩く畦の
少しぬかるんだ日陰で
ころりころりと耳そばだてて
笑っているよ 楽しそうに
もうすぐ旅立つ時が近づいて
君も今いる場所を脱ぎ捨てて
投げ出される 未来へ
雨も風もけして止まない
ただ明日の景色を
今日知らないというものすごさ
自由詩
さようなら さようなら
Copyright
瀬崎 虎彦
2009-04-12 10:56:16