Diary
琥霙ふうり

 
ふわふわに笑いました。
雲のような
私の、一行目です
 
すこうしだけ
背伸びをしてみて
瞳には捉えた、はず
(たかい、たかい。おそらにあなた。みつけた)
 
うろこ雲
私にはいじわる。でした。
 
いくら隠れても、
 
わ た し の ひ と み
は だ ま せ ま せ ん
 
 *
 
ふわふわに泣きました。
雨のような
私の、2行目です
 
梅雨入り、と
夏が/焦りだした/
結果
 
息苦しい
私達の関係も
蒸れはじめて
 
指と指の、隙間が
すこうしづつ
痛い、いたい。と
 
(ふかい、ふかい。みずたまとたわむれながら、わたしとあなた。うもれていく)
 
 *
 
記憶しない三行目より
 
もうすぐ、
太陽と重ねられて
水色達は、還り
真っ青なお天気の
黒い部分の名残は
惜しまれながら
 
声を交わし
瞳を交わす
声を交わし
唇を交わす (触れないように
 
 
 誰にも、知られず
 別れ、を交わした。
 
 
真夏の涙は
すぐに溶けて
 
私達の甘酸っぱさ
白い筋に、残り
舌で這わして
 
(思い出なんてものは、蒸気みたい。見えなくて)
 
 しょっぱい
 海水よりも
 ずっと、
 しょっぱい、恋でした。
 


自由詩 Diary Copyright 琥霙ふうり 2009-04-08 22:20:20
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