ねむり
靜ト

ひとり沈んでいく夜は
月明かりだけを呼び寄せて
鏡の私に背を向ける

それから

秒針の音を消すように
鼓動の音を消すように
そっと自分の肩を叩く

昔幼い私に母が
静かにそうしてくれたように

いつまでも ただ いつまでも

たいらかなねむりにつけるまで
たいらかなねむりにつけるまで


自由詩 ねむり Copyright 靜ト 2009-04-08 18:15:34
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