笑うしかなかった
こめ

上から見下す人の縁

下から見上げ世界の平行線

コンパスが常に真実をさすなら

僕は磁石を取り出して狂い出す

離したりきったりくっつけたり

叩いたりもんだりくみたてたり

そんな感じで出来上がった人類は

DNAという連鎖のなかでいつかは

赤の他人などいなくなる

こもった人間の基本説明書

書いてあるのは誰でもおなじことだけ

こんなことなら朝日なんて昇らなければ良かったのに

カラスはゴミ袋をあさり腐った肉をむさぼり食う

そんな野生の心がないから

今この世界は熟していく

つねに行き着く処は決まっていく

この地球を保存する冷蔵庫など存在しない

あるのは絶望か憎しみか怒りのどれか

それしか選択しがないなんて

もう笑うしかなかった


自由詩 笑うしかなかった Copyright こめ 2009-04-08 12:26:48
notebook Home