おねがい
ウデラコウ

奪うだけ奪っておいて
怖いだなんて

それは ないんじゃないの
バカみたい

臆病で逃げだしたい気持ち 抱えたまま
暗闇を突き進んで
ぼくたちやっぱり 間違いだった?

誰に聞いたら 確かなこと
教えてくれるか わかんないから
一人で なんとか 考える

次のステージに進んだんだって
そう思いこんで
不安は ずっと 見ないふり

今は 君の背中 追いかけて
掴めるときは思いきり
後ろから しがみつくから

どうか 振り払わないで おねがいよ

それだけで たぶん 世界は 爆ぜるから

格好良くさらったのなら どうか最期までそれを続けて
僕を無理矢理に 振り向かせたのは 君なんだから

他に何も 望まないよ

君がいつまでも いつまでも 僕を攫い続けてくれるなら

桜が咲いて また散って
新緑が眩しく輝いて
あの水面が キラキラ反射して
少し空が高くなって
赤と黄色と橙に包まれて
モノクロの世界に 変わっても

そしてまた

もう一度桜が咲いても

ずっとずっとずっと
何度も何度も何度も

繰り返す中

あたしが消えるまで どうか 攫っていてよ


そうしたら いつまでも 追いかけていくから

いつかは並んで歩けるように


君と僕の二人の幸せは
きっとすぐに やってくるよね


自由詩 おねがい Copyright ウデラコウ 2009-04-08 09:11:33
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