未練がましきは我が儚
中原 那由多

決意したのだった
私の光を遮るのだ
築き上げられなかった現実の瓦礫を
日陰にし、住処とし
さらに淀んだ感情を!

優しくしてくれるのかい
沼の水が揺れたのは
沈黙と手を取り合ったためさ
涙を落としてもいいのかい
沼の水が濁っているのは
自身を傷つけられないからさ
あぁ、手首を掲げては思うのだ
爪を立て切り込んでやろうかと
爪を立て切り込んでやろうかと
紅は暗黒を彩りはしないのだ
お前からは閉め出された・・・。

愛は私を見捨てたのだ
虚空の妄想をも八つ裂きにして
抱えた頭は戻らない
私は愛に見捨てられたのだ
拙い想いは笑われる
砕けてしまえと念じようが
何も、何も。

やはり私は許さない
お前の柔なその言葉を!
神に踊らされたその笑みを!


・・・。


・・・・・・。



自由詩 未練がましきは我が儚 Copyright 中原 那由多 2009-04-05 08:46:58
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