量の間違いや欠陥
井岡護
立ち上がれない右手の朝方を示しながら
先端は灯となり先端の義足に変更を甚だしく
響く
通り雨は果敢なき猛然であったでしょう
博愛主義者の音色を卑下する
均一化として
あなたは今
凝固した階段を見て
見て
変換された膵臓の代わりに
往きたい
と
先端として
伝わることは無い
胸元の模様から白衣は呼吸する
先端の傍らに邪魔をする
虐げや間口を吸い上げる
先端を噛み砕く大木の煙
どうして
舌
舌
蛭は旋律
確立された慕情
もう既に彼女の姿は割られている
六年経った今となって
牛皮と尼は投げ込まれる
意識として
乾燥した投影
こびり付き開けた牛の耳
誰も誰ではなく灯籠となり
敷き詰められた曾て見たそれ
あまりそれではないのですね
反旗がそう話している