韻を踏む桃太郎
ふるる

桃が川をつんぶかんぶ
おばあさんこっちゃこー呼ぶ
持ってって切る一分二分
桃割れ嬰児跳ぶ
おばあさん喜ぶ
おじいさん尊ぶ

おばあさん桃太郎おんぶ
桃太郎遊ぶ
はげむ文武
鬼退治に桃太郎鼓舞
キビダンゴ作る村の婦人部

精鋭イヌ・サル・キジ並ぶ
海に舟浮かぶ舟進むつんぶかんぶ

鬼ヶ島軍部
ひとり偵察内部
親分取り込み中愛人愛撫
桃太郎赤くなる初心
蹴飛ばす屏風

そのころ「成敗」と叫ぶ
イヌ噛み付く鬼どもの臀部大腿部
サル引っ掻く肩甲部脊柱部
キジつつく眼窩部頬骨部鼻部
鬼ども海へダイブ

そのころ桃太郎の剣乱舞
親分「まだまだ俺に比べりゃハエかアブ」
桃太郎「いざ、尋常に勝負勝負」
剣ひらりと鬼の頭頂部
親分角から火花こけつまろぶ
逃げ出す幹部

盗った宝を返します全部
「謝れ」「ごめんなさい」鬼、コミュニケーション方学ぶ
ついでにご機嫌いかがはコマンタレブー

桃太郎帰る宝の一部
ピンハネそれはタブー
歴史の暗部

そのころおじいさん姫発見竹やぶ


                             (2004.2.6)


自由詩 韻を踏む桃太郎 Copyright ふるる 2009-04-05 00:38:54
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