うさぎと葉牡丹
あ。

ぼくは、うさぎ。

間違ってかじったのは、
葉牡丹。

きみは、鮮やかでもなく
そっと、緑色だった

花にまぎれて
葉にまぎれて
陰に隠れて
気付かれることなく
静かに笑う

きみは、誰よりも美しく
何よりも瑞々しく
ぼくは、鼻をくんと鳴らして
足元へ近付く

そっと魅力的
きみは、葉牡丹
赤い目で見つめる
ぼくは、うさぎ


自由詩 うさぎと葉牡丹 Copyright あ。 2009-04-03 16:01:42
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