サクラ銀河
唐草フウ

夜が終わる前に
銀河がサイクロンになって
いらない文字を吸いとりに来る
(サクラ、サクラ、琴のおと)
貼りついてしまったものを
ひとつひとつ
はがしてみれば
どれも忘れがたいもの
けれどもあまりに響きすぎると
星さえ流れが詰まってしまうから
夢になって忘れるために
声にならない文字たちを
クリーンアップする


サクラの花びらがきみの
首飾を作れるように
列車の汽笛が
つれ去っていくとしても

目が覚めたら
サクラ ひとり
ことばは銀河の果てへ
だから今日も晴れる
(はらはららと 春が泣く)

少し緊張した澄みきる朝
道に新しい靴たちのおはよう








自由詩 サクラ銀河 Copyright 唐草フウ 2009-04-01 16:07:51
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