慰霊
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項垂れる人
黙々と続く葬列
いくつもの首が転がり
腐肉を烏がつつき
蛆がわき 蠅が生まれた
悲しみはなく
残された者は墓を掘る
坊主の読経が独り彷徨う
手向けられた花は枯れ
振り返る者もない
苦しみ 痛みは忘れ去られた
悼む者はもういない
姥の咳払いがただ響く
自由詩
慰霊
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2009-03-30 23:49:23
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