乱詩
こめ
世界恐慌の荒波のなかで
人々は神に祈る
バカバカしくて寒気がする
どこにいった福沢諭吉
狂気の中で滅茶苦茶にされ
いくどなくとめどなく混乱
何がだめで何が正解だ
過去を振り向けばある
僕らの汚点の黒点を広げる
すれ違った人類に
僕は悪鬼を持ちぶち殺す
悪意が包むおいしそうな
スープをラッパ飲み
グネグネみまがりなさいよ
ほらその程度なのかしら
嗚咽混じりの血液の束に
滴る大きな釘
降る雨は常にボレボレ
一人一つもつ核兵器のお陰で
世界はつね爆音でつつまれ
静かな風とともに過ごす
円を書いては開いて閉じて
こっちからあっちまでの距離は
だいたいは妄想癖の弁論
生かすか生かされるのか
生きたいなら一回死んでみなさいや
そのほうためになるよ
新しい夜明けとともに赤い二つの目は
今日も人混みの中に紛れる