十人日記
くぼた

 
 ぼくの働いているコンビニの裏手に、古き良き雰囲気のラブホテルがあります。
 そしてコンビニスタッフ用の駐車場が、そのホテルの入り口とほとんど隣接する
  ような風になっています。
 ときどきですが、そのホテルを利用する方たちの車が、その駐車場に止めてある
  らしいこともあります。
 たぶん、その方たちは、ぼくたちのコンビニも利用してくれているはずです。
 おにぎりやお弁当、お茶にコーラを買って行ってくれるのです。
 もちろん、ぼくはそのご飯と飲み物を仲良く買っていってくれるカップルが
  本当にラブホテルを利用しているのかは知りません。
 ただそうだったら、面白い、というか、楽しいし嬉しい、と感じるのです。
 それはぼくが、ながらくラブホテルを利用していないということと
  もしかしたら関係があるのかも知れなく思います。
 きょうは仕事が休みなので、いつもなんとなく感じていたことを
  こうやって言葉にしてみています。
 これはたぶん、昨日試験勉強もせずに、柴田さんと高橋さんの対談された本を
  読んでしまったせいです。
 だからぼくはきっと、もし試験に落ちたら、柴田さんと高橋を恨む
  というのはきっと単に自分を劇化したいという、いつものぼくのくせで
   実際そうなったら、ほんとうに普通に自分を責めるだけだろうと
    思います。 おわり。



自由詩 十人日記 Copyright くぼた 2009-03-28 11:05:48
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