春風
暗闇れもん
遠くを見ながら青空と草花に体を溶かしている
土と草に腰を落として
体育座りして
小高い丘の上から
風がこぼれ落ちていくのを目で追っていった
頬を風が撫で
髪にまとわりつくように触れていく
別れを惜しむように
何度も
何度も
目線を合わせようとしていつも失敗に終わる
溶けかけたあなたの後ろで
色とりどりの野花を春風に乗せた
自由詩
春風
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暗闇れもん
2009-03-28 00:55:04
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