愛ならばここにいる
瀬崎 虎彦

この両手いっぱいにこぼれるくらいの
ガーベラの花束を
小さなベッドルーム埋め尽くすくらいの
美しい花束が
君にとても似合う

雨が降るたびに
少しずつ秋が
近づいてくる

言い訳もせずに
雨にかすむ夜空を
眺めていた

ああ、愛ならばそばにいて
いつも君のことを見ていた
今は知る
気づかずに過ぎ去った
あの日々の優しさも
僕ならばそばにいて
いつも君のことを見ていた

イヴ・サン・ローランの香水かな
君にとても似合う


自由詩 愛ならばここにいる Copyright 瀬崎 虎彦 2009-03-26 22:26:19
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