リレーション
kauzak

暗い薄墨色の空を
綿ぼこりのような
存在感のない雲が満たしている
空がすごく低い

薄い夜空から落ちる雨が
僕の身体に滲みこんでいく

街灯に透ける僕の指
二重にブレてぼやける
街灯のハレーションが
僕の目を射る

優しげな表情を湛えても
何も変わらないよ

つないだ手が離れる瞬間の
ささやかな不安さえも
あなたと分かち合いたい

柔らかく鋭い
松葉のように


自由詩 リレーション Copyright kauzak 2009-03-26 00:14:10
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