午前一時
きるきすみー

夜の花畑や
夜の川は綺麗だっただろう、
けれど君は
こんな腐れ切った世の中の方が好きっていうから。
君はよほどこの世界で生きたかったんだろうなあ。

午前一時には一人門に訪れて
深々とお辞儀をした。

君は午前一時に魅せられて。
川の流れを遮りながら走る君は
足から体が冷たくなっていくのも知らずに。

午前一時の鐘がなる。
一人川の向こうに。

午前一時に魅かれた君は
こんな汚れた所の方が
まだマシだよって言えるのかな。


自由詩 午前一時 Copyright きるきすみー 2009-03-24 12:01:42
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