夜の海で
チアーヌ

夜の海で眠る
夜は海だ

ゆらゆら揺れる波の上で
何度も投げ出され
海に飲み込まれる
人は
ほんとうは誰もいない
というかわたしもいない

わたしは小さなばらばらになる
隙間に水を含み膨張し広がり
どこまでも海になり
小さな点は砂粒となって
海の底へ沈んでいく

もう誰の体かわからないよ


自由詩 夜の海で Copyright チアーヌ 2004-08-23 12:25:34
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