自転車
未完

何度も修理して
乗ってきた自転車の
寿命がきた

鍵付きで放置しても
無くならないほど
錆びた車輪

届いた新しい自転車は
ピカピカと輝きを放ち
眩しくて目が痛い

古い自転車は
名残惜しむ間もなく
引き取られ

その場に残った
新しい自転車と私の
空気はぎこちない

それでもいつか
自然に馴染むだろう
だけど

もう少し
見送っていたい
過ごした年月を


自由詩 自転車 Copyright 未完 2009-03-22 08:20:59
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