生物についてのエスキス
kauzak

拍動し続けようとする循環器
食べ物を消化しようとする消化器
呼吸し続けようとする呼吸器

その自動性はいつインプットされたのか
何処に記憶されているのか

脳に?
臓器に?
細胞に?
心に?
本能に?
無意識に?

そう考え続けている今も僕の中で
生まれ死んでいる細胞があるというのに
僕は何故僕という形で居られるのか

その設計図が遺伝子にあるという神話
は分かりやすいけれど
その遺伝子さえ細胞の中にあって
常に作られ捨てられている

偶々出会った卵子と精子から作られた
受精卵という一つの細胞が
何億
何兆
の細胞を持つ生物にもなる

そんな奇跡のような
出来事を経て
生物は
(もちろん僕らも)
生まれてくるのだ


自由詩 生物についてのエスキス Copyright kauzak 2009-03-21 16:27:30
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