エピローグ
砧 和日

山小屋があって お互いに区別のつかない たくさんの小人が 暮らしているらしい 一つも窓がなくて 丸いテーブルを囲んで おいしいごはんを食べている その時うしろの方で 微かな鳴き声が聞こえて もしかしたらすぐ近くに こおろぎがいるような気がして 一人だけが振り向いてしまった なんとなく不安な感じが ほんの少しだけよぎったけれど それからも末永く幸せが続いた はじめから何もなかったように


自由詩 エピローグ Copyright 砧 和日 2009-03-20 17:34:47
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