春うらら
乱太郎


赤い紅した微風吹いて
柔らかい肌した土の香りが
スギの種と一緒に
舞い踊る

君の鼻のてっぺんだけは
赤ら顔だけど
目尻はすっかり
春うらら

コートを脱ぎ棄て
日和に飛び込めば
たんぽぽが起き出して
綿の風船飛ばす準備に取り掛かる

思いっきり跳躍すれば
和菓子のような雲さえも
ひとつかみ
空も真っ青に

此処ははる
そこもはる
どこまでもはる
もう君の手を離しはしない


自由詩 春うらら Copyright 乱太郎 2009-03-17 21:50:31
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