朝方
たもつ

 
妻の笑い声で目が覚めた
夢の中でも笑いたかったのか
夢の中でしか笑えなかったのか
出会った頃のように
無邪気な声だった
揺すっても起きる気配もなく
いずれにせよ
生まれ育った故郷から遠く離れた
二人きりの朝方だ
 
 


自由詩 朝方 Copyright たもつ 2009-03-17 17:44:21
notebook Home 戻る