鏡の前に立つ女
つゆ
夕方。
駅のトイレ。
手洗い場前に立つ。
お化粧直し。
パフをはたく。
アイライン引き直し、チークで女の子。
マスカラだって忘れない。
長居の化粧は邪魔になっている。
わかってる。
4つあるうちの3つがパタパタ、グリグリ、さっさ、シュッシュッ。
トイレのみの人は窮屈そう。
想像する。
あの人メイクにあんなに一生懸命。
この後は彼とデート?
友達と食事?
隣の人を盗み見しながら考えてしまう、この行為が好きだ。
さて、特急電車にちょうどいい時間。そろそろ行こうか。
自由詩
鏡の前に立つ女
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つゆ
2009-03-14 18:24:51