もう一人のイチローの話
small hands
彼の名はイチロー
でも大リーガーのイチローとは全然違う
ヒットを打つことに関心がない
だからあまり目立たない
でもヒットは打てなくても
バントを打ってきた
自分がアウトになろうとも
誰かの笑顔のために
渋いバントを打ってきた
僕のよく知るイチローは
彼の打ったバントに気付かずに
自分の手柄だと思うような人がいても
一緒に歓んでるそういう男だ
だけどいつか
口下手な君のために
誰かがバントを打つだろう
そのときはそのバットを置いて
君自身が前に進んでください
でも今 君は
その日を待ってる風でなく
ただこつこつとバントを打っている
誰かが次のステップに進めるように