もう一人のイチローの話
small hands

彼の名はイチロー

でも大リーガーのイチローとは全然違う

ヒットを打つことに関心がない

だからあまり目立たない


でもヒットは打てなくても

バントを打ってきた

自分がアウトになろうとも

誰かの笑顔のために

渋いバントを打ってきた


僕のよく知るイチローは

彼の打ったバントに気付かずに

自分の手柄だと思うような人がいても

一緒に歓んでるそういう男だ


だけどいつか

口下手な君のために

誰かがバントを打つだろう

そのときはそのバットを置いて

君自身が前に進んでください


でも今 君は

その日を待ってる風でなく

ただこつこつとバントを打っている

誰かが次のステップに進めるように




自由詩 もう一人のイチローの話 Copyright small hands 2009-03-14 01:58:16
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