いつかくるさようならのために
唐草フウ

ぼくは言えないんだ
離れないで、と
そう言ってしまうとよけいに
きみが 忘れるような場所へ
消えてゆくようで

いつか指を伝って
届いたらいいのに
「とおくにいかないで」
それでも考えている距離は
かすんでしまうほど
それでもいいと思ってる

思ってる、けど


ずっと一緒にいる人なんていないんだ
(それはわかっている)
どうしてだろう、この気持ちは
孤独でもさみしさだけでもなく

時報が免れないのも
さようならも同じさ
まどの空に流星をおとす
そこに新しいおもいでを、+

笑ってしまうと
きみも笑って泣くだろう
だから何も言わない
なにも、言わない
いえない










自由詩 いつかくるさようならのために Copyright 唐草フウ 2009-03-13 20:31:57
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